イベント会場の魅力探索ガイド Vol.7

横浜 日産スタジアム

サッカーの歴史を刻む、国内最大のスタジアム

新横浜公園内に1998年オープン。Jリーグ横浜F・マリノスのホームスタジアムとして、サッカーを中心に陸上競技やコンサート会場にも利用される国内最大のスタジアム。正式名称は横浜国際総合競技場。2005年3月から日産自動車がネーミングライツ取得。

日韓ワールドカップ(2002年)やFIFAクラブワールドカップ決勝戦の舞台にもなり、世界のサッカーの歴史を刻んできた。アジア初開催となるラグビーワールドカップ2019決勝戦会場に決定し、2018年現在、ファシリティーのさらなるアップデートが進められている。

スタジアムは地上7階建て。緑の東ゲート(バックスタンド)、オレンジの西ゲート(メインスタンド)、青の北ゲート(サイドスタンド・ホーム)、赤の南ゲート(サイドスタンド・ビジター)と色分けされていて、スタジアムの外周コンコースは940mのランニングコースとして活用されている。

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2018年、観客席と照明機器の大規模なアップデート開始

一般席シートは映画館のように座面が跳ね上げ式にリニューアルされ、通行しやすく、過度な席取りの防止にもなりそうだ。メインスタンドには特別席とテーブル付きのペアシートを新設(写真右上)。メイン中央席は取外しができ、レッドカーペットを敷いたウィナーズロード対応(写真左下)。照明ライトも4K・8K放送対応のフルカラーLED設備にパワーアップ。

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グリーンキーパーが守る夢の舞台は「スタジアム日本代表」

四季のある日本で1年を通して、常緑のピッチコンディションの維持には経験によって培われた技術やノウハウが必要。日々より良いピッチづくりに勤しみ、選手たちの足元を支えている存在がグリーンキーパーだ。

 

日産スタジアムでは、サッカーや陸上競技に加えアリーナ席を設けたライブコンサートが定期的に開催される。 コンサート時にはピッチを養生材で覆った上にアリーナ席が設けられるが、芝生へのダメージは尋常ではない。グリーンキーパーは芝生の体力づくりと体調管理に万全を期して、コンサート終了後はドクターとなって芝生の治療と回復にあたっている。

 

また、2018年6月、欧州のスタジアムでも採用されている、約5%程度の人口芝を組み込むというハイブリッド芝への張り替えを実施。ピッチの強度や耐久性の向上を目指す。 7万人が湧くスタジアムライブ。アリーナ席の下で、芝生たちは死闘の2days LIVEに挑んでいる。絶対に負けられない戦いが、そこにはある。

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ファイナリストが躍動したピッチに世界中が熱狂。J1最大入場者記録も

はじめての二カ国共催でも注目を集めた、2002年日韓FIFAワールドカップ決勝ドイツ対ブラジル(0-2)や、世界ナンバー1のクラブチームを決めるFIFAクラブワールドカップでは、2016年欧州チャンピオンのレアル・マドリードとアジア代表の鹿島アントラーズが対決(4-2 aet)。Jリーグでは2013年11月の第33節、横浜Fマリノス対アルビレックス新潟で、J1最多入場者記録の6万2632人を動員。

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日産スタジアム(新横浜公園)と治水について

すぐ近くを流れる鶴見川は大雨が降ると氾濫し、一帯に洪水被害をもたらしてきた。新横浜公園・日産スタジアムは、治水対策の一環として整備され、下流域の洪水を防ぐ「多目的遊水地」の機能を担っている。各ゲート入口が4Fにある建物は1,000本以上の柱の上に乗る形で建設され、河川が氾濫した際には一時的にスタジアムの下に水を貯留する仕組みになっている。

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所在地:横浜市港北区小机町3300 新横浜駅からのアクセス周辺駐車場公式サイト

※このページはライブウォーカーによる企画・取材・編集コンテンツです。当サイトは日産スタジアムおよび横浜市、公演主催者、スポンサー等とは関係ありません。また、敷地内の写真は許可を得て撮影しております。画像・文章の無断転載等は禁止いたします。

MUSIC-MDATA編集部(取材日 2018年5月)

魅力探索ガイド一覧(バックナンバー)

スタジアムツアースタート
ツアーチケットをスタジアムショップTRICOLORE ONEで購入後、スタジアムギャラリーで受付・オリエンテーション。料金:大人500円、中学生以下250円(未就学児は無料)。
メインゲートから入場
 
2002年FIFAワールドカップFINAL、ブラジルのキャプテン・カフー選手の足型とドイツのキャプテン・カーン選手の手形が入った「モニュメント2002」の向こうにそびえる東ゲート。
スタジアム通路(4Fコンコース)
デジタルサイネージを新導入。東西入場口の大型ビジョン、4Fコンコースの柱にモニターを設置し、ワールドカップの試合結果や場内案内、イベント情報などディスプレイ。
1F観客席
 
S16ゲートから客席へ。バックスタンドを横から見て、アウェイゴール裏を横断。2002年W杯時は選手の入退場ルートなど入念なフーリガン対策を行った。
控室、ブラジル代表ロッカールーム
 
決勝戦当日のロッカールームを再現。壁にはロナウジーニョ、ロベカル、カカー、ロナウドらブラジル代表選手の直筆サインが残されている。優勝を予言する4桁の数字が記されたホワイトボード、当日のスケジュール表など公開。
ウォーミングアップルーム
 
実物大のゴール枠。ゴールキーパーがジャンプできるようゴールエリアの上部だけ天井が高い。選手はここでコンディションを整えてピッチに出ていく。
正面ホール・展示コーナー
選手サイン入りユニフォームやボール、コリーナ主審が吹いた笛、ゴールネットやトロフィー台などFIFAワールドカップ&クラブワールドカップを中心とした展示、メインエントランスの陶壁画など見学。
ビクトリーロードからフィールドへ
2002FIFAワールドカップ公式アンセムが流れるなか、選手が実際の試合で使用する階段をあがると、青々と輝く芝、72,000席の観客席を見渡す、夢のピッチが目の前に。
ALL GOALS
横浜マリノス・横浜フリューゲルス時代から現在までのホームゲームと日本代表試合の全ゴールがプレート展示。歴代の名場面・名試合がよみがえる。
JR新横浜駅(横浜市港北区)
東海道新幹線や日産スタジアムや横浜アリーナの最寄り駅として有名だが、駅の開業当時は広大な水田地帯が広がっていた。スタジアムへ向かう旧レンガ通りは2017年シーズンより『F・マリノス通り』に改称。鳥山川にかかる浜鳥橋を渡って「東ゲート橋」を進めば、日産スタジアム東ゲート(バックスタンド側)に到着。
日産フィールド小机(新横浜公園)
日産スタジアムの補助競技場として整備された陸上競技場。天然芝107×71mのフィールドと400m・8レーントラック、レストハウス上部に約500席の観客席を有する。アマチュア利用を主体に陸上競技やフットボールに利用。