ライブやろうぜ!ステージファイル Vol.101

渋谷TAKE OFF 7

渋谷テイクオフ7
渋谷TAKE OFF 7 について
日本の音楽シーンを彩る、数々のアーティストがステージから飛び立ってきた東京を代表するライブハウス。1980年渋谷PARCOの飲食スペースpub PARCO7階でスタートし、4度の移転を経て2010年10月宇田川通りの地下にリニューアルオープン。PARCOのBGMなどを手がけるKOXラジオの運営で、最大250人の中箱キャパとしての完成度の高さは、渋谷ライブ・エンターテイメントの潮流を知る先駆ならでは。新人発掘からミドルエイジまで、テレビ収録ライブやプロモーション支援も積極的に行い、アーティストと音楽ファンの次なるステップをバックアップ。
渋谷TAKE OFF 7 へのお問い合わせ
渋谷TAKE OFF 7 公式サイト
渋谷区宇田川町32-12 アソルティ渋谷B1F
TEL:03-3770-7755(代表)
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渋谷テイクオフセブン

ライブハウスの中の人に話を聞いてみた〜 渋谷TAKE OFF 7編

このコーナーはライブハウスでバンドをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。

渋谷TAKE OFF 7店長 後藤正晴氏

本日は、都内屈指の老舗ライブハウス「SHIBUYA TAKE OFF 7」店長の後藤正晴さんにお話をお伺いします。オープンはいつですか?

1980年10月下旬にオープンしたので、今年で39年になります。

もうすぐ40周年!多くの有名アーティストが出演していることで有名です。

はい、オープン当初から出演された方を記録してきたリストがあって、名前をあげるとキリがありませんが、メジャーなところですとBOØWYさん、Dreams Come Trueさん、リンドバーグさん、所ジョージさんや、とんねるずさん、いまも第一線で活躍されているたくさんのアーティストに出演していただきました。

音楽のみならず、お笑いなどのエンタメライブもやっていたのですね。

当時は、現在のようにお笑いライブ会場のようなものがなかったので、多くのエンタメ・イベントでライブハウスが使われていたようです。

それでは、TAKE OFF 7オープンの経緯をおしえてください。

現オーナーが、パルコの当時の会長に「渋谷エンターテイメントをステップアップさせる場所をつくりましょう!」と話を持ちかけ、1980年10月に渋谷PARCO pub PARCO 7階のテナントとしてスタートしました。

1980年の渋谷というと、まだまだ発展途上。当時から渋谷カルチャーの未来を見据えていた?

はい。TAKE OFF 7、パルコ劇場、渋谷公会堂、そしてその上へとステップアップできるように、との思いだったそうです。店の名前も「当時あった7階からアーティストが次のステップに飛び立ってもらいたい」という思いから「TAKE OFF 7」としたそうです。

長い歴史のなかで、何度か移転されていますよね?

そうですね、パルコのテナント事情などもあって、過去に4度移動しています。84年12月に公園通りビルの6階、88年6月にスタジオパルコ(現トウセン宇田川ビル)の5階、95年9月に同ビル3階に引っ越しました。(※現在3階にはShibuya Milkyway、5階にaube shibuyaが入居)。

トウセン宇田川ビル(旧スタジオパルコ)にTAKE OFF 7が入っていたのは記憶にあたらしいですね。

最終的に、パルコがそのビルから撤退することになったのをきっかけに、うちもテナントでの運営を辞めて、自前でのライブハウスに変更し、2009年11月に現在の場所に移転してきました。

サウンドや照明についての特徴をおしえてください。

とくに最新の機材やLEDを導入しているわけではありませんが、音響、照明ともに良いものを提供していると自負しています。スピーカーは年代物ですが、外音、中音とも良い音が出ていますし、演出照明の色味が好評で、人気バンドのライブ映像収録でも生かされています。

50歳で転職。まさか自分がライブハウスの店長をやるとは

後藤さんがTAKE OFF 7に入ったのはいつですか?

2014年です。50歳でライブハウスに転職しました。まだ若葉マークがついている店長です(笑)。それまではアパレルのサラリーマンをやっていたので、まさか自分がライブハウスの店長をやることになるとは、という感じです。

どのようなきっかけで、ライブハウスに転職することになったのですか?

単身赴任で東京に来ていて、ずっと家族と離ればなれに暮らしていましたが、このままの生活を続けるのもどうかと思い、昔から良く知っていたオーナーがやっていた事業にも興味があったので、思いきって転職して、家族も呼び寄せて東京で生活をはじめました。

オーナーさんと後藤さんとはどのような関係なのですか?

オーナーとはずっと昔からの知り合いで、TAKE OFF 7やクラブクアトロの立ち上げの話を聞いたり、TAKE OFF 7からデビューしたミュージシャンのライブを見に行ったりしていました。オーナーからの話を聞いてなければ、この世界には興味を持たなかったでしょうね。

異業種から、いきなりライブハウスの店長となったわけですが…。

うちはライブハウスの業務として、若い個人のミュージシャンばかりでなく、レーベルやメディア、各プロダクション様、企業様相手の仕事も多く、こちらから企画などご提案することも多々あり、その際は自分が社会人として28年勤めていた経験が多いに役立っていると思います。同時につながったメディア様、レーベル様、企業様にTAKE OFF 7に出演している若手アーティストのプレゼンも良く行います。

なるほど、それはバンドやアーティスト側にとっても頼もしいです。

テレビ、メディア、映画などの業界関係の方と、うちに出ているアーティストたちをどうやってつなげていこうかな、といつも考えています。業界かぶれしていないのと自分の性格的なところから、芸能界の大先輩からも気軽に話していただいて可愛がっていただけるのも、ある意味、得意分野のひとつかもしれません。この先も活かしていきたいですね。

出演者の想いに寄り添い、お客様に喜んでいただけたら最高

店長の仕事として、いわゆるブッキングのルーチンをこなしていればよい、というわけではないのですね。

じつは、ブッキングがルーチン化してしまっているようなライブハウスが多いことすらも知らなかった(笑)。ライブハウスの定形というものを知らないので。ただ、ライブハウスに出演している人は、音楽を楽しむことを目的にしている人と、音楽で成り上がりたいと夢に向かって頑張っている人の2パターンだと思います。それぞれの想いに寄り添えるライブハウスになれたら最高ですね。

先入観がないぶん、業界の前例にとらわれない運営ができるわけですね。どのような方針を打ち出したのですか?

見に来ていただくお客様に対して、世間一般のライブハウスに対する、汚い、コワい、というマイナスイメージを変えたいと思い、壁のチラシやポスター貼りをやめました。全面禁煙と清掃にも注意しております。お取引様に関しても一部見直しを行い、さきほどお話した出演者の想いに寄り添えるイベントになり、お客様に喜んでいただけるよう日々取り組んでおります。

もしかしたら、今のライブハウスに求められている部分なのかもしれませんね。

おかげで、TAKE OFF 7には若い世代や女性まで、安心して入店できるイメージが定着してきていると思います。お客様だけでなく、事務所やクライアントからの信頼も得ていて、ファンクラブイベントや、非開示のシークレットイベントなどにも使っていただけています。立地もいいので、企業プレゼンみたいなイベントも増えていますよ。

社会では当たり前とされるサービスの水準に、まだまだ追いついていない業界でもありますので、すばらしい取り組みだと思います。

細かいことですが、スタッフは、音響、照明も含めて自社社員なので、意思統一ができています。もっとサービスを徹底することで、社会におけるライブハウス全体の印象も向上していけばいいなと思います。

ライブハウス未経験でも、安心して楽しんでもらえる空間

店長になるまで、音楽業界とは縁がなかったとのことですが、バンド活動はされていましたか?

地元の名古屋で、学生時代に少しだけギターとキーボードで好きな曲を弾いてみたことはありましたが、バンドを組んだことはないですね。ミュージシャンになろうとか、そういうことは思わず、リスナーとしても、チャゲアス、サザン、松山千春、洋楽ならドゥービー・ブラザーズあたりと、ごく普通に暮らしてきました(笑)。

ライトな音楽ファンや一般リスナーの目線を大切にした運営ができるというのは、むしろ強みではないでしょうか。

そうですね。僕自身が、音楽にどっぷりつかっていたわけではないからこそ、あらゆる音楽に先入観やこだわりなく、ニュートラルな状態で取り組めていると思います。

それでは最後に、TAKE OFF 7からメッセージをお願いします。

当店は、バンドやミュージシャンから、よく老舗と呼ばれていますが、決してハードルを高くしているつもりはありませんので、一度使ってほしい。プロミュージシャンと若いミュージシャンが交流できる場もどんどん作ってきたいと思います。また、本日お話させていただいたとおり、ライブハウスに行ったことがない人にも、安心して楽しんでもらえる空間でお待ちしています。音楽以外のエンターテインメントもやっていますので、ぜひ遊びに来てください。

40周年を迎える2020年とその先へ向けて、時代を彩る渋谷カルチャーの発信に期待しています。本日はありがとうございました。

インタビュー&ライター 浅井陽 BLOG / Twitter(取材日 2019年5月)

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JR、東急、京王、東京メトロの4社10路線が乗り入れる一大ターミナル。ハチ公口の渋谷スクランブル交差点は1日に約50万人、 1度の青信号で最大3,000人が横断する世界屈指の交差点。渋谷東急のランドマーク「SHIBUYA109」が開業40周年の2019年4月に新ロゴマークにリニューアル。
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