ライブやろうぜ!ステージファイル Vol.69
大塚 Deepa
- 大塚Deepaについて
- 2008年11月オープンしたBASS ON TOPグループ東京エリア第一号店。ジャンルや演奏形態にこだわらず、アーティストが求めるものを全力でサポートするスタッフの献身的な想いがあふれる空間では、若い世代が生き生きと躍動するステージで、日夜LIVEの熱気がほとばしる。充実の照明・音響システム、天井高3.2mのフロアと独立したBARフロアがあり、クラブイベントや貸し切りによるパーティーなど多彩に活用できる。大塚駅南口商店街「さんも〜る大塚」を抜けた五叉路、青い看板が目印。
- 大塚Deepaへのお問い合わせ
- 大塚Deepa公式サイト
豊島区南大塚3-49-10.大塚鈴本ビルB1F
TEL:03-3984-6085
出演バンド・ブッキング・イベント募集中
ライブハウスの中の人に話を聞いてみた〜 大塚Deepa編
このコーナーはライブハウスでバンドをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。
本日は大塚Deepaマネージャーの河合純さんにお話をお伺いします。吉祥寺CLUB SEATA、新宿ZircoTokyoに続いてベースオントップ系列3店舗目の取材となります。大阪から東京への進出とオープンの経緯からお聞かせください。
大塚Deepaは、ベースオントップのライブハウス東京1号店として2008年にオープンしました。僕自身は、2002年頃、兵庫で尼崎Deepaというベースオントップ系列のライブハウス1号店に、ライブハウス事業部のオープニングスタッフということでバイトに入りました。
どのようなきっかけで、東京の方へ異動になったのですか?
実は尼崎Deepaが入っていたビル1階のテナントさんが工事中に事故を起こして床が抜けてしまいまして……。要するに、地下にあった尼崎Deepaの天井がなくなってしまったのです(笑)。これは、一般にはあまり公表していませんでしたが。
天井が落ちてくる……。みなさん大丈夫だったのですか?
僕らのいない午前中に起こった事故だったので問題はありませんでした。運がいいのか悪いのか(笑)。
それは、不幸中の幸いですね。しかし、天井が抜けるって大事故ですよね……。
はい、そういう状況ですので、尼崎Deepaを再開することは出来なくて、昨年(2016年)6月に閉店しました。僕にとっても、オープニングからずっと店長をやっていた尼崎Deepaがなくなってしまって残念な気持ちでいっぱいでしたが、東京の大塚Deepaに転勤となり、またここで店長をしております。
皆さんに楽しんでいただけるよう、親しみやすさを大切に
大塚Deepaの特徴について教えてください。ジャンル的にはどのあたりが中心ですか?
基本的にはオールジャンル対応です。オリジナルも、コピーバンドも分け隔てなく出演でき、形態もバンドもの、クラブもの、おおよそほとんどOKです。
間口は広く、ということですね。箱の作りが立派なので、一見ハードルが高いように思っていました。
いえいえ(笑)。かっこいい箱にするのはもちろんですが、Deepaに訪れる皆さんに心からイベントを楽しんでいただけるよう、親しみやすさを大切にしています。
そのあたりは、ベースオントップ系列店に共通するコンセプトですね。
はい、基本的に音、雰囲気作り、スタッフの仕事に対する姿勢は大阪も東京も同じです。まあジャンルに関してはグループ各店舗で、店長やスタッフの得意なジャンル、イベントの傾向など、それぞれ特徴が出ているのだと思いますが、スタッフサイドとしてのこだわりはありません。何でもかんでもいいというわけではありませんが、ご要望があれば、来る者は拒まずくらいの気持ちでやっています。
音響面も充実、音には絶対の自信があります
大塚Deepaには若い方の活気を感じます。出演者の年齢帯はどのような傾向がありますか?
そうですね、当店の出演者は若手が多いです。主に大学生ぐらいの年齢を中心に高校生まで、スタッフも同じ世代の者が多いので、おのずとその前後の世代のバンドが集まっているのかなと思います。
それは朗報ですね。デスクトップミュージックやネットのライブ配信の普及もあって、若者のライブハウス離れが進んでいるという話をよく聞きますので。
確かに、世間では、そのような事は言われているようですね。うちに関しては、19~22歳ぐらいの世代で、オリジナルのギターロックをやっているバンドがとても目立ちます。
ベースオントップはPA事業から創業したとお聞きしています。やはりサウンド面のクオリティは徹底されている?
はい、当店は音には絶対の自信がありますし、音響面の充実はライブハウスとしては大前提だと思います。出音が悪かったら、ライブハウスと謳ってはいけませんよね。
河合さんご自身もPAが出来るのですか?
尼崎時代からPA、照明、バー、フロント、ブッキングとライブハウス業務の全てをやっていましたので、もちろんPAもできます。
大塚DeepaでPAも担当しているのですか?
いいえ、最近は各業務が分業制になってきているので、PAは専属のスタッフが担当して、僕は店舗運営をメインにやっています。と言っても、時と場合に応じてPAをやらざるを得ない状況もありますので、臨機応変に(笑)。
続いて、河合さんと音楽の出会いについて教えてください。
はじめて興味をもった音楽はTMネットワークです。いとこのお兄さんがTMネットワークを好きでよく聴いていて、その影響を受けました。11歳ぐらいの頃だったと思います。それから、X JAPANとLUNA SEAが好きになって。
順調にバンド路線にきましたね。それでバンドを始める?
はい、中学生の時にギターを始めて、バンドを組んで、LUNA SEAのコピーをやっていました。高校時代は、引き続きLUNA SEAのコピーバンドをやりつつ、オリジナルでヴィジュアル系のバンドもやるようになりました(笑)。
今の河合さんの雰囲気から、ヴィジュアル系バンドが想像できませんけど(笑)。
やっぱりそうですよね(笑)。ヴィジュアル系は好きだったのでずっとやっていて。僕は地元が香川県なのですが、兵庫県の大学に進学しまして、大学時代はメタルバンドもはじめました。
メタルバンドというと、どのあたりのサウンド?
高校時代からPANTERAをすごく好きになりまして、大学に入ってからもKornやLimp Bizkitといったいわゆるラウドロックにどっぷりハマりました。ええと、これらはメタルじゃないのかな(笑)?
Limp Bizkitあたりは演奏難易度が高そうですね。
ラウドロックは「かんたん」とは言っちゃだめですけど、チューニングを下げて、スローなリズムをヘヴィに弾けば雰囲気が出るので、メタルのギターほどの難易度は感じませんでした。PANTERAなんかはテンポの速い曲もありましたね。
そう言われてみれば、そういうサウンド傾向はありますね。
難易度に関しては、メタルコアというジャンルの曲もやっていて、バンドで言うとKillswitch Engage(キルスウィッチ・エンゲイジ)やIn Flames(イン・フレイムス)あたりは、テンポもやたらと速くて演奏も難しかった(笑)。
かなり本格的にやっていたのですね。プロ活動もされていたのですか?
いえいえ、同じバンドで10年ぐらい続けていたのですが、みんな大人になっていくにつれて、就職や転勤とかであまり活動できなくなって、売れないまままで終わりました。僕は、この(ライブハウスの)仕事なのでいつでも活動できましたが、普通に社会人になったらそうは言っていられないですよね。今は、たまにコピーバンドをするぐらいです。
そういった経験が、バンドのサポートにも活かされているのですね。それでは最後に大塚Deepaからメッセージをお願いします。
当店は、キャパは200人前後ながら、ステージは5人が横一列に並んでも余裕あるスペースが特徴です。しかもステージからお客さんのいるフロアを見渡す雰囲気も良好で、例えば、今はまだあまり動員がないようなバンドでも気負わず、気持ちよくライブしていただけるハコだと自負しています。門戸を大きく開いて、みなさまのミュージックライフを精一杯に応援するというスタンスです。わからないことや、ご要望がありましたら、ぜひご相談ください。全力でサポートいたします。
これからも東西のバンドシーンをあたたかく見守って頂きたく、期待しています。ライブウォーカーとしてもベースオントップの活動に注目していきます。本日はありがとうございました。
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