ライブやろうぜ! ステージファイル Vol.93

Shibuya GABIGABI

Shibuya GABIGABI について
2005年オープン以来、完全ノーチャージを貫く渋谷道玄坂のロックBAR。アコースティックを基本に、ロック、ブルース、フォーク、昭和歌謡からDJ、お笑い、占いと盛りだくさん。飛び入り参加OKのイベント多数。ノルマなし&楽器無料貸出しで、アーティストにも初心者にもやさしいライブスペース。名物マスターはロックバンド「バッキンガム宮殿」の千葉大輔氏。「GABIGABIレーベル」や、CATV番組「今夜もガビガビ」など、GABIGABI発のメディア展開にも注目。京王井の頭線「渋谷駅」西口徒歩1分。
Shibuya GABIGABI お問い合わせ
Rockin' Cafe Shibuya GABIGABI公式サイト
渋谷区道玄坂1-13-3 MST道玄坂2F
TEL:03-3463-5538
アコースティック・バンド募集中(詳細

ライブカフェ・バーの中の人に話を聞いてみた〜 Rockin' Cafe Shibuya GABIGABI 編

このコーナーはライブハウスでバンドをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。

渋谷GABIGABIオーナー 千葉大輔氏

ミュージックチャージ、テーブルチャージは一切なし

本日は渋谷道玄坂のロックバー渋谷GABIGABIオーナーの千葉大輔さんにお話をお伺いします。まずは、オープンの年と経緯からお願いします。

2005年3月のオープンです。その前から「原宿GABAGABI」という店があって、そこではスタッフとして働いていたんだけど、そこが閉店することになったので、地元の渋谷に場所を移してGABIGABIをスタートしました。

渋谷へ移転するとともに、千葉さんがオーナーとなって引き継いだということですね。

原宿の店はアイリッシュパブで、今より広く、ライブなんかもやっていたけど、音の問題や、いろいろ事情があったのね。だから今度は自分がオーナーとなって、一人でも回せるように小さな場所でやろうと。それと、音もれ苦情問題で懲りていたので、渋谷ではいわゆるロックバーとしてオープンしました。

いまは、ライブイベントが楽しめるお店となっています。ライブをやるようになったのは?

ある日、お客さんに「マスター、音楽やっていたなら1曲何かやってよ!」なんて言われて、カウンターの中で「神田川」をやったのが初ライブだった(笑)。それから、アコースティックで近隣の迷惑にならない程度にやってみようという流れで始めて、いまは月20本くらいはやっているかな。

ここでは音の問題は大丈夫ですか?

打楽器はパーカッションくらいだし、エレキもそこの小さいアンプを使う程度だから大丈夫。

今年で13年目になる個性的なお店ですが、方針や大事にしていることは?

ライブハウスやライブバーって、内輪の仲間以外は入りにくいっていう印象があるでしょ?そういうハードルはとっぱらいたいね。お店の入りやすさや、居心地の良さはすごく大事。

オープン以来、チャージなしでやっているそうですね。

ミュージックチャージ、テーブルチャージは一切とってない。チャージがあると、結局、友人ばかりの集まりになっちゃう可能性が高い。知り合い以外のもっと多くの人に演奏を見てもらえるし、そもそもミュージシャンへの負担がないでしょ。

ノルマ制のお店が減ってきたとはいえ、チャージの占める割合は無視できません。

チケットノルマなんて、それに追われて音楽どころじゃなくなっちゃうよね。最初は友だちが来てくれるけど、2回、3回と繰り返していると人間関係までおかしくなる。義理だったりなんだったりで、知人友人が集まるだけで発展性もないよ。

チケットノルマはライブハウス側の経営的な問題もありますよね。

ライブハウスはやるべきことをやって、ドリンク代があがればやっていけるはず。自ら、お店に来てもらうハードルを上げる必要はないんじゃないかな?だいたい、チケット代2,000~2,500円払って、その上1ドリンク払ったら、けっこうお金なくなっちゃうよ。そりゃどこか冷めてしまうよね。

海外と日本の架け橋のようなこともやりたい

このお店を拠点として、さまざまな活動をされているようですが、そのあたりご紹介いただけますか。

GABIGABIレーベル」というのを運営していてmora(WALKMAN公式ミュージックストア)で配信しているし、ケーブルテレビで「今夜もガビガビ」という番組もやっているよ。もう4年続いていて、月1回この店で公開収録している。それと、去年は「そろそろ音楽をやめようと思う」という映画もプロデュースしました。

え? あの映画は千葉さんプロデュースだったのですか?

この映画の監督・脚本の小野親一が、うちでもライブしていたバンドマンで、彼から「映画を撮りたいから協力してください」と言われたのがきっかけ。脚本を読んだら、グッときちゃって一緒に作った。

「そろそろ音楽をやめようと思う」は話題になっていましたね。ワタクシもSNSで相当数を目にしました。

新宿と下北沢のミニシアターに1,000人くらい来てくれて、この手の映画としてはかなりのヒットだよね。5月には大阪で一週間ロードショーもやったんだよ。来年にはDVDにして、英語字幕をつけて海外にもっていこうと思っている。

海外進出まで!

うちは外国から来られるお客さんも多いし、自分もバンドでニューヨークに行っていたことがあるからね。海外にはチャンスがあると思うから、日本と海外の架け橋のようなこともやりたい。ちょうど来週、プロデュースしていた「Vaiwatt」というバンドがロシアのスタジアムクラスのフェスに出るのよ。うちでバイトやイベントやってくれていた子が海外で活躍してくれるのは嬉しいよ。良いミュージシャンはサポートしていきたいね。

GABIGABIでやっているイベントについてもおしえてください。

東京出身ミュージシャン限定の「東京砂漠」。そのほか、ご当地企画では「東北ナイト」「九州ナイト」なんていうのがあります。

ひと味変わったローカルピックアップ、同郷の人たちで盛り上がれますね。

ほかにも「昭和歌謡ナイト」「平成歌謡ナイト」「平成J-POPナイト」「ビートルズナイト」「ローリングストーンズナイト」などなど、ニーズがあればなんでもやる。個性的なところでは、占い師と占い系ミュージシャンが集う「占いナイト」。店中が占い師だらけで(笑)。

供給のみの店内(笑)

今度、守護霊、または前世の姿、もしくは未来のお嫁さんの絵を描いてくれるという占い師が愛知からやってきますよ。ちょっと前まで「婚活ロッケンロー」という、ある種の合コンみたいなのも年に2、3回やっていて、そこから3組くらい結婚したからね。最近はやっていないけど。

流れに身を任せつつ、自分も飽きないようにやっている(笑)

ぜひ復活させてください。参加します(笑)。それにしても、バラエティに富んだ企画展開、千葉さんのアイデアや行動力に驚かされます。

テレビ番組にしても、映画作りにしても、お店に出入りしている人たちとの出会いのなかで、自然な流れでやることになったんだよね(笑)。最初に誰かが旗を振れば、そこに人が集まってくるから、やることすべてにその能力をもっている必要もないし。

GABIGABIは、人と人がつながって新しいムーブメントが生まれる場なのですね。そのような魅力的なお店を運営していく上での極意とは何でしょうか?

自分の店をはじめるとき、材木屋だった親父から「商いは飽きないようにやれ」と言われたのだけど、それは秘訣かもしれないね。基本は流れに身を任せつつ、自分も飽きないようにやっている(笑)。

つづいて、千葉さんと音楽との出会いについておしえてください。

渋谷区出身で、今52歳なんだけど、二人の姉ちゃんの影響から小学生の時にはビートルズやストーンズなどの洋楽を聴いていた。中学の時に、セックスピストルズが出て、そのパンクでイージーなサウンドの衝撃はすごかった。自分がバンドをやろうと思ったきっかけになるね。

それからずっとバンド活動を?

イカ天にも出て、ミュージシャンとしての活動をはじめたけど、結局うまくいかなかった。一度バンドはやめちゃって、その時の事務所でプロデュース業をやっていて、その時代は、誘われたらたまに弾き語りをやるくらいで、ほとんど自分の音楽活動はしていなかった。

プロデュース業から原宿のGABIGABIへはどういう流れで?

35歳くらいの時に、その会社自体がつぶれちゃって。それで、ちょっとした人づての紹介で、原宿のGABIGABIを手伝うことになったわけ。

もともと、ライブバー経営には興味があったのですか?

いや、最初はお店なんかやる気なかった(苦笑)。前の店がクローズする時に、「千葉さんがお店やるなら俺ら行くから」なんて言ってくれる人たち、協力してくれる酒屋さんもいて、それだったらやろうかな…、そんな流れで、いつの間にか13年もここでやっている。

まさに「流れに身を任せる」の体現ですね。

そうなるね(笑)。

ライブバーやロックバーの経営に憧れる人は多いですが、開業する以上に続けていくことがむずかしいと聞きます。

自分の経験的に思うのは、自分から「店やりたい!」というタイプの人は失敗する人が多いかな。こだわりが大きすぎて、自分が理想とする店づくりが目標になっちゃう。周りが見えなくなって、現場のニーズも捉えられていない。逆に、「商いって、あんまり向いてないんじゃないか…」なんて思っている人の方が、長続きしているように思う。

力み過ぎないほうが、力を発揮できるということでしょうか。

なんでもそうだね。いい感じで力が抜けている、それが大事。

それでは最後に、ミュージシャンやバンドマンに向けてメッセージをお願いします。

これからの時代、音楽、映画、演劇は「観るよりやる時代」に向かっている。業界の売上が落ちているかもしれないけど、自己表現のためのツールはどんどん増えている。音源だってかんたんに作れるし、YouTubeだってある。ミュージシャンにとっては素晴らしい時代でチャンスが増えているんですよね。ぜひ、この環境を上手に使ってください。それと、渋谷GABIGABIにも遊びに来てください。ミュージックチャージ、テーブルチャージ0円でお待ちしています!

力が湧いてくる、心強いメッセージをいただきました。本日は貴重なお話ありがとうございました。

インタビュー&ライター 浅井陽 BLOG / Twitter(取材日 2018年7月)

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渋谷と吉祥寺をむすぶ京王井の頭線の起終点。渋谷マークシティ2Fにホームがあり、JR・東急・東京メトロへ連絡する [中央口]、マークシティEASTとWESTをつなぐ大和田通りに面した [西口]、5F高速バスターミナル最寄りの4F[アベニュー口]がある。ちなみにGABIGABIやNOSTYLEのある小路は「メトロ通り」と名づけられており、渋谷マークシティ3Fには東京メトロ銀座線の車両基地(渋谷車庫)がある。
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