ライブウォーカー バンドマンに捧げる不定期コラム

モテない男必見!ナンパをするならロック系ライブハウスで

『お洒落じゃなくてもモテる?』

 

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巷では、清潔で眉毛整えてツーブロックで決め顔の練習もバッチリな男子がモテております。男も女も全員がハイレベルなファッションや振る舞いをしている戦場のような場所では、どうしても社交性に優れた強者しか生き残れません。

 

しかしロック系ライブハウスは別です。ここでは「己をさらけ出したもの勝ち」という現場。己をさらけ出す根性がある男がモテるのです。「セ◯クス or ダイ!」と咆哮している輩を見ては「かっこいい…♡」などと言ってる女子ばかり。

 

ここには、入れ墨、モヒカン、フンドシ、学ラン、全裸、SMボンテージ…、そんな輩が毎日うろついてますからね。カッコよさの価値観がパラレルワールドな世界で社交性の欠如した人間のドン尻レース場となっています。入り口は居酒屋、トイレは寝床、ビールは噴射するもの、服は脱ぐもの、客席は飛び込むもの。

 

君がジャージであろうが、オールユニクロであろうがお構いなし、むしろパジャマで来い!「生活感を120%さらけ出してかっこいい!」とか言われるわ!

 

眉毛整えるのも大失敗してみろ!「新しいパンクスタイル? 攻めてる♡」って思われるわ!今日から君のブランドは、ユニクロ・西友・しまむらで決まり!

 

当然の如く、高いブランド物の香水なんてものも付ける必要なし。むしろ汗臭くても良いくらい。なにせバンドマン全員が汗まみれで酒まみれ、お客さんも汗まみれで酒まみれ。その上、トイレの下水が逆流噴射するなんてライブハウスもあるくらい。(←かまわず通常営業します)ここには、汗と酒と下水の臭いの中でカレーを食える連中が集まってるわけ!

 

とまあ、そんな人間しか揃っていませんから、当然の如く女子の判断力も鈍ります。普通が何なのかわからなくなります。

 

判断力。これ重要です。

 

イベントが終盤に近づくにつれて極度の酔っ払いが占拠する混沌の現場。恋のライバルは泥酔状態となり勝手に撃沈。そんな中、焦点の合った目で真っ直ぐ歩いて会話できるだけで好感度アップ! 生き残ったものが勝者となるのは世の常なのです。話ができる人間が君しか残っていないという超常現象が起きる可能性も大いにアリ。

 

彼女には、君と向き合うか、帰るか、という選択肢しかなくなります。そんな時、ひしめく酔死体を背に「楽しかったね〜」と言うだけで『あ、話しやすいかも…♡』という好印象を持たれること受け合い。あとは安全な居酒屋に向かうのみ! 飲みに誘う事すら警戒されていたはずが、ここライブハウスでは居酒屋は避難場所という解釈になるのです。

 

女性を「つぼ八」に誘う君は、頼もしい大人の男性となりうるのだ!

 

これぞロック系ライブハウスで起きる魔法でございます。

 

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ナンパするならライブハウス? (4)

 

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企画&ライター 浅井陽 - イラスト担当:こむじむ

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