小石投世(こいしなげよ/仮名)さんの場合
鎮痛剤とアルコール、魔の調合がもたらす破滅へのプロローグ。
<登場人物>
♂:S並区在住、ヘルニア持ちのパワードラマーY
♀:小石・投世(こいし・なげよ:仮名)さん
<プロローグ>
持病のヘルニア手術を終え、M・ジャクソンよろしく『鎮痛剤と筋弛緩剤とアルコールが混ざると、心の奥底にしまっていたものがドバっと出るんだよ…』を合言葉に、いつものように自宅で一人酒(&処方薬)で泥酔するYさん。ある日、酒がなくなった事に気づき、泥酔状態で近所のコンビニへ。帰宅後、ふと我に返ると、なんと、部屋で知らない女性が半裸でくっついていた! 幾度のストーカー体験により恐怖が蘇る。
※
泥酔で記憶が寸断されている間、何を血迷ったか、酒を持ち帰るはずが(見知らぬ)女性をお持ち帰りした様子。
『えー! アンタ誰ーー!?』
奇声を上げるYさん。この女性、「小石・投世(こいし・なげよ)」さんとしておきましょう。困ったことに、小石さんも泥酔状態。
『靴下がないから帰れない!』
と駄々をこねて帰りません。しかし、足元をみると、思いっきり靴下を履いております。
『お願いだから帰って!』
『しょうがないなぁ、じゃあ今日は帰るよ〜。また電話するわぁ…。』
『え…、 電話…?』
どうやら泥酔の最中、連絡先も交換していた模様。あれあれ、Yさん、ひょっとして寂しかったのかなー? いやはや、酒と薬の力はすごい。
※
三日後、やっぱり来ました。覚えのない番号からの電話。そして、迫りくる危険な予感!
『もしもし…?』 (←なぜ出る?)
『あぁ…、アダシィ〜、覚えでるぅ〜? 小石・投世だよぉ!』 (←泥酔)
はい、またまた引いちゃいました、泥酔粘着娘。Yさん、早めに話を切り上げるよう試みます。
『あ、ああ、覚えてるよ…。えっと、じゃあ、また…。』
『はぁ? 何その態度…! この野郎☆☽♨■…(怒)!!』 プツッ…
激怒し電話を切る小石さん。だが、ここで甘い顔をしてはいけない。激怒した小石さんを放置するYさん。
※
その後、一週間ほど電話もなく、すっかり安心し、いつものように勤勉に寝っころがってテレビを観ていたYさん。すると…。
突如、ベランダから物音がします。「洗濯物が風で窓に当たった?」すぐさま様子を見にいくも、風も吹いていない…。
何かの偶然かと思い、窓を閉めようと視線を下におろす…、すると、なにやら小石が散らばっているではありませんか! まさか…、小石さん…?
いやいや、子供のいたずらかもしれない…、と、その瞬間。
ヴウウン、ヴウウン…(着信アリ)
やはり! この着信で小石さんの投石であることはほぼ確定。だが、ここで大事なのは、事態を悪化させないこと。Yさん、無視作戦を続行。
※
さらに、一週間後、いつものように勤勉に寝っ転がっていると…。
案の定、またもや投石! 無視作戦を忘れてしまったYさん、怒りのままにベランダへ。が…、横になりすぎた堕落の結果、手が痺れて鍵が開けられずに犯人を取り逃がす。
※
さらに一週間が経つと…、やはり来ました!
『KAT-TUN(カツーン)!』
今度こそベランダに飛び出ると、走り去る小石さんを目撃。その夜、「泥酔状態」の小石さんから電話がかかってきます。
『ちょっどぉ〜、アダシ、アンタなんて着拒してるんだし〜、そもそも×▲Ω…』
投石行為にシラをきり、あげく泥酔悪態とは…。
『石投げた上に、なんだその態度は! 警察に通報するからな!』
『け…、ケイサツ…』
途端に弱気になる小石さん。うろたえた彼女は奇妙な弁解をしだします。
『いや、だって…、洗濯物が干してあったからぁ…。』(自白)
え? 何を言ってるの、何をどうしたら「洗濯物が干してある=窓めがけて石を投げる」という法則が発動するの? もはや理解不能。
いずれにしても、さすがの小石さんも警察にはビビった模様で、この日から電話や投石被害もなくなったそうです。
しかし、同じ町内に住んでる小石さんとYさん。その後、Yさんは週一の頻度で「彼氏と一緒の小石さんとすれ違う」のだそうです。
めでたしめでたし…?
さあ、小石さんのお話はここまで。いよいよ生きるのがツラく…、じゃなくてコラムも佳境を迎えてまいりました。次回、ストーカー業界(?)・剛の者、『華・織姫(はな・おりひめ)』さん登場。
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華織姫さん登場