ライブやろうぜ!ライブハウス攻略ガイド

ライブハウス攻略ガイド 終了後編

ライブ終了 〜次回ライブの予告〜

ライブが無事終了しました。おつかれさまです。向上心のあるバンド諸君は多少なりとも本日のパフォーマンスに悔いが残り、気持ちはすでに次回のライブに傾いているはずです。もっとも理想的なのはライブ当日の段階で次回のライブ日程とチケットをすでに売れる状態です。こうすればライブを見た直後に、気に入ってくれた人がその場でチケットを買ってくれ、次回ライブのノルマ枚数をさばくのがかなり楽になります。ライブ終了直後に、メンバーみずからが、お客さんにお願いするくらいの勢いがあってもよいでしょう。また、後にバンドが続く場合は、おなじバンド仲間としてライバルとして演奏を客席から観察すべきでしょう。

ライブ終了 〜機材撤退・代金精算〜

演奏は終了してもまだまだ仕事はあります。まずは機材の撤収です。搬入口から速やかに撤去します。次にライブハウスへの清算をすませます。チケットノルマの分の代金(オプションがあった場合は追加)をライブハウスに支払います。よくライブ演奏中にお金を紛失したり、盗難されてまう騒動がよくおこりますのでライブ中のお金の管理には注意してください。

ライブ前にライブハウスの方に預けておいたほうが良いかもしれません。チケットの支払い時には領収書を受け取っておいたほうがよいでしょう。チケットノルマを超えてチケットが売れた場合、チケットノルマ以降の売り上げにつていはライブハウス規定のパーセンテージで受け取る事が出来ます。このことをチャージバックといいます。通常は50%〜70%程度が相場です。

ライブハウス出入口でたむろすのは絶対ダメ

ライブ終了後の達成感を夜風にふかれながら、ライブハウスのエントランス前で一服、たむろしたい気持ちはよく分かります。が、原則的にこれはご法度。施設内の専用のエントランスがあればよいのですが、とくに飲食店等の一般のお店や住宅があるビルにあるライブハウスの場合はライブハウス退出後速やかに打ち上げ会場等に移動しましょう。出入口でタバコを一服など論外です。我々には想像できませんが、ライブやライブハウス、そこに集まる人たちの存在があんまり嬉しくない人もいるのです。音楽に無関係の近所の住人たちは毎夜毎夜、ライブハウスに集ういろんな格好した若い人や酔っ払い気味の人の喧騒に悩まされている可能性が高いのです。また、実はこういったことが原因で ライブハウスの運営が困難になることもあるのです。ぜひ、みんなでマナーを守ってライブハウス文化を守っていきましょう。

ライブ終了 〜打ち上げ〜

ライブ終了後は近くの居酒屋等で打ち上げと呼ばれる集いがおこなわれることが多いようです。通常はこのバンドのメンバーに親密な関係のある人間のみで行われますが、最近ではお客さんの一部や、メンバーが以前交際していた人、また当日対バンとなったメンバーなどが集う場合があるようです。また、参加者が肥大していくと、打ち上げの参加理由が不明瞭な人間も参加し、通常の飲み会となんら変わりない風情へとなる場合もあります。つまりは「おつかれさま会」という意味合いの強い集まりです。ライブ&打ち上げを重ねるにつけ、実際のライブよりも打ち上げのほうが盛り上がったり、打ち上げだけ来る人なんかも出てきて、ある種のエンタテインメントの定番と認識されるにいたっています。

ライブの記録を公開する

ライブ中の演奏をデジカメやムービーで録画しておき、ライブ終了後にバンドのウェブサイトやブログ等で公開します。この攻略ガイドを公開した当時やブログやYouTube(動画配信)の発達はおろか、インターネット接続もモデム接続でブロードバンドの1/1000以下という転送速度でインターネットでの情報公開が効果的とは言えない状況でしたが時代は変わりました。これらのライブの記録は自分たちのファンになってくれた人には魅力的なコンテンツとなりますし、バンド成長の記録となります。

ライブの様子をムービーやデジカメで撮影しておく。

撮影のポイントはライブステージや演奏者だけでなく、むしろ観客を含めたライブハウスやステージ全体の雰囲気の撮影を心がけます。ライブハウスの入り口でお客さんが並んでいる様子や、バックステージ(楽屋)の様子、メイクやヘアスタイルをセットアアップしている様子等をライブ中の写真と同程度に公開するほうが、ライブそのものへの期待感を感じるコンテンツを作ることができます。このあたりはプロアーティストやサイト制作の上手なバンドのサイトなどを参考にしてください。また、ライブ演奏をYouTube(無料動画配信サイト)にアップロードするために演奏を録画しておくことも必須でしょう。インターネット配信が前提ですので動画は簡単なビデオカメラで十分です。

ライブにタイトルをつける

これもインターネット時代のライブの特徴ですが、ライブにタイトルを付ける事で、後ほどウェブサイト公開用のコンテンツが制作しやすくなる場合があります。ライブの数を重ねていくと、ライブを記す個別の名称が日付とライブハウス名だけとなり魅力にかけるとともに、自分たちとしてもなんとなく記憶があいまいになってしまうものです。そこで、ライブごとに楽曲のフィーリングやバンドの現状を考慮して、魅力的なキャッチのあるライブタイトルを付けておきます。『例)渋谷炎上〜世界は僕らの手の中〜 スペシャルライブ』

ライブ運営のちょっとしたコツ

面倒なブッキングの仕事を担当してくれる友人がいると便利

たいてのバンドにはメンバーでもないのに練習スタジオに来て、機材を運んだりセッティングしてくれたり、はたまた飲み物を買ってきてくれたり、いろいろ手伝ってくれる奇特な友人が一人います。誰よりも音楽が好きなタイプで、比較的、異性にもてると周囲に思われている、もしくは本人が思いこんでいるタイプだったりするのですが、彼(彼女)のような仕事をしてくれる人を(ローディー※注意1)といいます。あるバンドの例では、ただで手伝いをしてくれているにも関わらず、彼の性格が温厚なのをいいことに、チケットノルマを負担させたりする例もあるようです。ローディーの彼は友人関係も異常に幅広く、もっとも多くの枚数のチケットを売りさばき、なおかつ、なぜかチケットノルマも負担するという役割を演じてしまうことになるのです。彼は、音楽が好きでたまらないのです。こういったタイプの人間をバンドマネージャーという役職につけ、レンタルスタジオやライブハウスのブッキングをお願いすると、バンドとしては演奏に専念できることになります。もちろん、その場合は少なくともチケットノルマは負担させないくらいの心遣いと、練習のあとの牛丼をおごってあげる位の気遣いが必要なのはいうまでもありません。

※注意1)プロミュージシャンになりますと、身近でそのミュージシャンのプレイに接することが出きることから、同じくミュージシャンを目指す若者がローディーを担当するこが多くなります。

Q&Aコーナー 教えてライブハウス